持ち家を他人に貸したくない場合、空家のままで所有するという選択がありますが、人が住んでいないと劣化が早いという問題が発生します。

この場合の管理方法としては、定期的に家族が自宅に行き管理する、親しい友人・近所の人にお願いする、または空き家管理の専門会社に依頼するという方法があります。空き家になっている間のガス、水道、電気をどうするかは検討が必要です。

1. 持ち家を賃貸する場合、契約の形には「普通借家契約」と「定期借家契約」の２つの方法があります。
2. 普通借家契約は、契約期間終了後も借主の希望があれば、原則として、更新して貸し続ける必要があります。
3. 定期借家契約は多くの場合、原則として、契約の更新ができないので、期間が終われば借主は退去します。家賃収入はありますが、期間限定の契約であるため、家賃を比較的安く設定することも必要になってきます。持ち家を賃貸する場合、家賃収入がある、持ち家を維持するための管理が必要ない、持ち家という不動産資産を保有し続けられるといったメリットがあります。反面、大切な持ち家に傷がつくリスクもあり、リフォーム費用で家賃収入が相殺されるケースもあります。さらに住宅ローンに関しては、金融機関に相談なく他人に貸した場合、金利が上昇したり、契約違反で一括返済を求められるケースもあるので注意が必要です。

転勤機関が長くなる場合やいつ戻れるかわからない場合は、やむを得ず持ち家の売却を検討することも選択肢の１つです。その場合、残っている住宅ローンがどうなるかも気になります。

例えば、持ち家を売却する際に、住宅ローンが残っている場合は、売却した代金で住宅ローンの残額を一括返済し、抵当権を抹消しなければなりません。

ただし、家の売却価格が住宅ローンの残額を上回らない「債務超過」の場合は、差額分の返済資金を準備しなくてはならなくなります。そこでまず、不動産会社に売却査定を依頼し、売却価格の目安を把握しましょう。（ただし、あくまで査定価格であり、その金額通りに売れるとは限りません）

そこから残債額と比べてどの程度で売れるのか、賃貸するのとどちらがよいのかを検討し、実際に売却するかどうかを判断します。